こだまさんのこと
Twitterで知り合いになったこだまさんが『いまだ、おしまいの地』という本を
出したと知って購入してきた。
これまで出た作品と同じくやはり面白くて何度も声を出して笑ったり、うなったり
「金を貸すのが早いぞ」と言ったりしながら読み終えた
フォントの形と行間がこだまさんの文章と合っていて読みやすかった。
きっとこの本を作った人も話をしっかりと読み、こだまさん自身の事も好きなのではないかと思う。なんにせよ気持ちは必ず作品に現れるから。
ご主人との話はやはりいいなと思う理由に、ほかの話の時よりこだまさんが何者でもなくこだまさんとしてリラックスしているように見えるからかもしれない
少しずつ丈夫になっている様子を楽しみに眺めたいと思う。
実際お会いしたのは数えるほどで、しかもマスクや化け物のお面をつけた状態で話したりお菓子を交換したりしているので正直いうと素顔はあまり覚えていない。
遠い所わざわざありがとうございます。と、深々頭を下げながらお菓子を手渡してくる
腰の低い化け物ことこだま。という失礼な記憶だけが残る。
だけれど、こだまさんは顔など覚えていなくても構わないというのではないか。
彼女の本をはじめて読んだとき、何度も何度も本に向かって
しっかりしろ死ぬなあんたは悪くないと声をかけながら読んでいた
もうすんだことを本にしているのは分かっている。
だけれど、過去を遡って夢の中、お互いの姿も見えない暗闇で
私や沢山の読者はかわるがわるこだまさんの肩に手を置いて励ましていたのではないか。
本が出て形になって明るい所で再会できたのだから顔くらい見えなくてもどうでもいいのだ。
また、自由に旅ができるようになったら喫茶店で一緒にパフェでも食べれたらいいなと思う。