鋼のブルース
今年、私が働く職場に女性が一人入社した。
入社初日からみんなにタメ口で話始め、笑いながら
おいおいマジかよ~~~(;^_^)
と、さっき会った人に突っ込んでいる姿を見た人が私に
「あの人前からいた人なんだね」と言ってきたので
「今来た人です。」と言葉少なに返事をしたことを覚えている
大物登場の瞬間である。
そんな人なのであっという間に苦手だと思う人が知らぬ間に増えていたようだった。
数人が雑談していたりすると背後でニコニコ聞いている。
勝手に聞いて勝手に突っ込んだり、笑ったり相づちをうったりしているが、
言われた方は即身仏のように微動だにしない。辛い。
きっと会話に参加しているつもりなんだな……と、横目で様子をうかがう私はなんとなくしんみりした気持ちになったりしていたのだが、当の本人は人間関係良好!!!!
と毎日元気に働いている。
感心するほどの鋼のメンタルだが何故か羨ましくない。
この、実は全くキャッチボールが出来ていないにも関わらず、絶妙に会話が成立している気持ち悪さ。シックスセンスのブルースウィルスと一緒じゃねぇかと、
急に後ろから「ハハッごごのさんマジ面白いわ、笑える」とピッと指をさされた時
若干の苛つきと共に思ったりしたのだが言うことはできなかった。
死んだ気になればどんな人間関係も良好にできるということだろうか。
違うと思う。