あたらしい言葉で
通勤中は必ず音楽かラジオを聴いている。
昔から好きでいつか無限にそれらが手軽に沢山聴けたらなと熱望していた
のがスマホの登場により今、欲のまま色々知ることができたので喜んでいる。
人が作るものでこんな表現があるのかと驚くときは生きている実感がする。
折坂悠太さんの曲で「のこされた者のワルツ」という曲とタイトルは、
そこに含まれたものの多さにとてもぐっときた。豊かな表現だと思う。
音楽やラジオ以外に落語も聞くのだけれど最近気に入った表現は
「鶯がみりんを舐めたような声」というのが良かった。
艶のある美声というのがなんとなく映像と共にみえる。
あとこの壺こんなに大きかったっけ、などと言われた返しで「こないだの雨で
ふやけたんだろ」というのも投げやりな感じが良かった。
知らない言葉が多すぎて度々調べる羽目になるんだけれど、先日弟が
我が家に置いて帰ったケーキのお礼をメールしたところ、
「ご笑納ください」と返事がきたのだが、私はご笑納という言葉を知らなくて
普通に「お前なに笑ってんだよ」と返信したが笑うのはこっちだったようだ。
なんとなく弟が引き笑いしながらケーキをわたしてくるところを想像したのだが。
表現の豊かさは不安や恐怖を和らげる。無知を笑われても知らずにはいられない。
面白そうな表現だとわかるとついつい手が伸びるのは私だけではなくて
親しい友人たちもそれらのチェックに余念がない。
先日、特殊メイクアーティストのリック・ベイカー全集限定1000部(42000円)
が発売されることを気まぐれに友人に知らせたところ既読がついた2分後に
分割12回払いで購入したと返信がきてどうしようもないなと笑ってしまった直後、
そそのかすとはこういう事だなと真顔になった。
当分昼食は水だという。
友人の家の水道水がおいしいといいなと思います。